Q&A

►何故、ホタテ貝殻粉を使うのですか?

ホタテ貝殻は生物資源であり、毎年一定量産出されます。養殖地のホタテ加工場には膨大な量の貝殻が集積されます。
これを捨てればゴミとなりますが、資源としてみると貝殻には役に立つ機能があることが分って来たからです。
抗菌機能、調湿機能、消臭機能、非熱性、浄水機能などがその機能です。

►何故、珪藻土を使うのですか?

 珪藻土は珪藻という植物性プランクトンが海や湖沼に堆積してできた植物由来の堆積岩です。
珪藻の種類は1万5000種類にも及びほぼ日本全国に分布し、永い年月の間に細胞内の有機物が腐敗・消失してシリカ質の多孔殻が残ったものです。この多孔殻が水分を吸収・放出する機能を持つとともに、熱伝導度が低く耐熱性も高い特性を持ちます。この特性を活かして「七輪」やビールの「ろ過材」などに使われていました。
珪藻土のもつ多くの機能が活かされるように配合や糊材を工夫して壁材の原料にしています。

►「ホタテ白壁」に使われている活性白土とは何ですか?

 活性白土はモンモリロナイトを主構成分とする粘土です。
吸着機能、触媒機能、重金属固定機能などの特性があり、壁材としての珪藻土よりも吸放湿性や臭い吸着機能にすぐれています。
従来は石油や油脂他有機溶剤の精製に使われており、食品添加物として認められているものです。

►珪藻土は発がん性があるときいたが本当か?

 WHO(世界保健機関)の下部機関であるIARC(国際がん研究機関)では発がん性を評価し以下のグル-プに分類しています。

  • グループ1:  人に対して発がん性を示す
  • グループ2A: 人に対しておそらく発がん性を示す
  • グループ2B: 人に対して発がん性を示す可能性がある
  • グループ3:  人に対する発がん性について分類できない
  • グループ4:  人に対しておそらく発がん性を示さない

この分類で珪藻土、非焼成珪藻土、融剤焼成珪藻土は「非晶質シリカ」としてグループ3に分類されています。
ただし、鉱物性シリカや焼成珪藻土の「結晶質シリカ」を原料として加工する職業に従事する状況下にある場合はグループ1に分類して注意しています。
つまり生物(珪藻)由来の珪藻土は90%以上が「非晶質シリカ」なので問題視されておりません。
シリカは地球上地殻に最も多く存在する(地殻の平均組成の55%)鉱物ですので、加工工場以外の通常の大気中では問題とはなりません。

►自然素材にこだわる理由は?

 人工の加工物に比べ、自然材は人や環境に対し安心・安全であるものが多いからです。
特に人工の化学合成物はまだ何かが不足しているように感じます。

►万一の火災への安全性は?

 火が当たっても有害ガスを出さない、燃えない、一定時間崩れない安心な壁材です。
「さわわ」は防火認定取得済みですし、「ホタテ白壁」は漆喰壁で昔から火に強い壁として定評があります。

►責任施工をとられているのは何故ですか?

 自然素材と食品糊を使った塗り壁材は、塗る時の気温や湿度などの気候条件を押さえ、材料を練る水の量や練る時間を守っていただかないと仕上げが難しい壁材です。
特にコテで仕上げられる時間が短いので、水の引き加減の判断が難しいのです。
それで依頼がある場合は上記条件をマスターした左官技能工による責任施工を行なっています。

   
 藤元左官 長岡左官 春口左官 他10余名

►農業の「土づくり」技法の応用とは何ですか?

 自然栽培農法の農業家はもちろん、農業においては「土づくり」の重要さがいわれています。
土の元素バランスや土の構造を整え、エネルギー豊富な良い水を使用していくと微生物相も変わってきていわゆる「氣」のようなエネルギーが強くなり土壌の放射エネルギーが高まり、結果として素晴らしい農作物が出来てきます。
弊社ではその技術応用集団のひとつである(有)産(うぶ:Tel 045-715-5800)の指導を受け、壁材の成分にバランスのとれた微量ミネラルを加え、エネルギー豊富な水で壁材を練ることにより、壁材としての機能を高め持続させるとともに一味違った快適な室内空間を提供できるようになりました。

►壁の汚れやキズにはどうしたら良いですか?

 塗り壁は静電気がおきませんので電気的にホコリがつくことはありません。仕上げパターンによっては窪みにホコリがたまることはありますので、年に1~2回掃除機で軽く吸い取ることをお奨めします。
手垢・鉛筆などの汚れは消しゴムで軽く擦って下さい。コーヒーやお醤油のシミができたときは霧吹きで1日に2回位水をかけ、乾燥させると数日で薄くなり、消えていきます。
入り隅には小さなクラックがでますが、爪や竹ベラの固さのものでクラックに沿って軽くなぞっていくとクラックが埋まります。
キズの場合は使用した壁材の粉を篩(ふるい)で篩って繊維分と小さな石(骨材)を除いたものを練ります。キズの回りにタップリ霧吹きで水を吹きかけてから、練ったものを埋め込みます。キズ以外にはみ出したものはスポンジか柔らかい布でサッと拭き取ります。